飼い主さんの不注意で直接的に起こるロストだけではなく、急な来客、特に、一緒に住む家族がきっかけでロストしてしまうというケースは非常に多く見受けられます。その責任の所在をきっかけに、家族間に亀裂が入ってしまうこともあります。
ここでは、家族の「理解と協力」、飼い主さんの「責任」についても触れながら、具体的な対策を紹介します。
賃貸でもできる対策も含めて説明していきますので、参考になれば幸いです。
目次 非表示
家族が逃がしてしまった
放鳥中に、家族が急に扉(窓)を開けて…
触り慣れない家族が、勝手に鳥を出してしまって…
放鳥中に家族が急に扉や窓を開けてしまい、鳥が逃げてしまうケースが多くあります。また、飼い主が不在の間に、慣れない家族が勝手に鳥を出してしまうこともあります。このような事態を防ぐためには、同居家族からの理解と協力を得ること、そしてルールの共有が重要です。
飼い主の責任
愛鳥を守ることは、飼い主としての大切な義務です。家族や友人が誤って鳥を逃がしてしまった場合でも、その責任は飼い主にあります。責任とは、他人や自分を責めるためのものではなく、問題を未然に防ぎ、起きた問題に適切に対応するために必要な意識です。
飼い主の責任とは、鳥を安全に飼育し、問題が発生しないようにするだけでなく、万一の事態に適切に対応し、その経験を次に活かすことです。家族や来客にも鳥の習性や注意点を理解してもらい、協力を得ることが重要です。鳥を飼う上で、日常生活の中で予防策を徹底し、愛鳥を守るための責任を果たしていきましょう。
SNS投稿では
例えば、家族が不在時に鳥を逃がしてしまった事実があっても、SNSでそのことを記載すると批判を受けることや、積極的な協力を得られない場合があります。
なぜなら、限られた文字数では誤解を招く恐れがあり、読み手に無責任だと感じさせてしまうことがあります。飼い主自身がどれだけ努力しても、外部の人にはその背景が伝わらないことが多いのです。
ロストの投稿は数多く見られますが、「捜索でそれどころではない」「批判が怖い」などの理由から、ロストや事故の詳しい状況や原因を共有する方はあまり多くありません。しかし、もし保護できたり、時間が経ってご自身が落ち着いてからでも、SNSや当サイトに事例として共有していただくことで、同じ思いをする方を減らせるかもしれません。
家族からの理解
私たちが日々生活する中で、興味を持てずに知らないままのことや、誤解していること、知ったつもりになっていることが多くあります。それと同じように、飼い鳥に詳しくない方や、昔の“当たり前”が残っている方にとって、飼い鳥についての理解が浅いことも多いです。
意識の温度差
同居する家族の間でも、生命を預かることへの意識や危機管理への認識に大きな温度差があることは珍しくありません。家族の中でも、それぞれの考え方や育った背景が違うため、飼い鳥に対する意識も異なることがあります。このため、「なぜ気をつけなければならないのか」を丁寧に説明し、家族に理解を得ることが大切です。
協力を得るために
家族という近い存在だからこそ、互いに無遠慮な物言いになって対立してしまうことがあります。愛鳥の安全を考えるあまり、語気が強くなってしまうこともあるでしょう。ですが、家族に対しては優しく丁寧に説明し、「なぜ、どのようにして気をつけなければならないのか」を理解してもらうことが重要です。
家族に飼い鳥の弱さやリスクをしっかりと伝え、共感を得ることで、日常生活の中で自然と協力してもらえる環境を作りましょう。協力を得るためには、納得のいく説明と具体的な対策を示すことが有効です。
腰を据えて長文の記事を読もう!となれない方には、なるべく簡潔に分かりやすくまとめた啓発チラシや動画をご覧いただくことで少しでもお伝えすることができるかもしれません。「ロストの危険性」「具体的な対策」についてなるべくわかりやすくまとめておりますので、ご活用頂ければ幸いです。
共有ルールを決めよう
以下に示すのはあくまで一例であり、ご家庭の状況や環境に応じてお考えください。
ルールを最初から細かく、完璧に固めてしまうのはあまりおすすめできません。ロストや事故を防ぐためのポイントを抑え、人の過失、万が一で起こり得る危険を想像し、可能な限りであらかじめ、物理的な対策をすることで、鳥と人、双方が無理なく楽しく過ごすことに繋がります。
共有ルールの例
放鳥している間は、窓や、外へ直接繋がるような出入り口を開けないように注意。
開ける必要がある場合は、鳥をケージに戻すという習慣をつける!
放鳥をしていなくても、窓を開ける際は、ケージに鳥が入っているか必ず確認を。
放鳥中に部屋を出入りする際は慎重に、鳥が飛んでついてこないように注意する。
(ロストだけではなく、ドアに挟んでしまう事故も少なくありません)
ドアの開閉時には、鳥が近くにいないことを確認してから行動する。
部屋を出る際には、一時的であってもケージに戻すことで安全を確保できます。
声掛けと確認の徹底を!家族全員で、鳥がどこにいるのかを常に把握するように心がける。
例えば「そっちに飛んでいったよ!」「床にいるよ、気をつけて!」など、声を掛け合う習慣を。
- 窓を開ける前に確認しよう!
鳥さんと遊んでいるときには、窓やドアを開けないように注意しよう。
窓を開けるときには、鳥がケージにいることを確認しよう。 - 部屋を出るときは気をつけて!
部屋を出るときは、鳥が飛び出さないように確認しよう。
一時的にでも、鳥をケージに戻すと安心。 - 声をかけて確認しよう!
鳥がどこにいるか、みんなで声をかけて確認しよう。
例: 「ここにいるよ!」、「飛んでいったよ!」
まとめ
愛鳥を守るためには、家族全員の協力が不可欠です。家族全員が愛鳥の安全に対する認識を共有し、適切なルールを設けることが重要です。
- 共通の理解を持つ
- 飼い鳥の繊細さとロストのリスクを家族で理解し、「なぜ、どのようにして気をつけなければならないのか」を説明し、協力を得ましょう。
- 日常生活のルールを設定する
- 放鳥中の窓やドアの開閉、部屋の出入り、来客時の対応など、具体的なルールを設けてリスクを減らしましょう。
- 物理的な対策を講じる
- 目立つ場所への張り紙から、窓やドアに二重のロックをかけたり、玄関や廊下にカーテンを設置することで、ひとつのうっかりが「致命的なミス」繋がらないように。愛鳥を守るため、ご家庭の環境に応じて、出来ることから対策を!
家族全員の協力で、愛鳥との安全で楽しい生活を送りましょう。無理のない範囲で日常生活に取り入れていくことが大切です。