#まもこと コザクラインコ闘病記録

ロスト対策

2023年4月21日21:30~
Twitterスペースにて放送するゲスト「小福屋さん」との対談についての参考・補足用の記事です。

愛鳥サクヤちゃんの「気嚢炎」発覚からの闘病生活
飼い主として小福屋さんが続けられた106日間の看護記録について
当時を振り返り、リアルなお話をして頂きます。
#気嚢炎 @kofukuya_bird に関連するツイート (検索結果・最新順)

飼い主さんが取れる行動・選択は生活環境や鳥さんの状態に応じて大きく左右されます。
今回お話して頂く内容についてはあくまで一例として、参考程度にお考えください。
酸素ルームなど実践的なお話も出てきますが、その旨を充分にご理解、ご検討の上で全てにおいて自己責任で取り組まれてください。

ゲスト:小福屋さん

Twitter@kofukuya_bird
鳥用品として各種パーチ、テーブル、アスレチックなどを製作・販売されています。
また、「守ろう、ことり。」送付物専用にカードスタンドをご厚意で製作・ご寄付頂いております。

過去の作品は <minne.com/@kofukuyabird

サクヤちゃん

コザクラインコ:サクヤちゃん

2019年1月26日にお迎えされたコザクラインコの女の子
日本神話で有名な女神「木花之佐久夜毘売」から「サクヤ」と命名されました。
小福屋さんちの紅一点として先住のオカメさん達を圧倒する貫禄で甘え上手
飼い主である小福屋さんとは相思相愛の関係。

経緯について

2022年10月24日
食欲と体重の減少。 息苦しそうな仕草も見られるので急遽かかりつけの病院へ
「気嚢炎」と診断されました。
投薬と酸素室での自宅看護がスタートし
106日間に渡るサクちゃんの闘病と飼い主さんの看護の末
2023年2月6日 午前11時44分 旅立ちました

気嚢炎とは

気嚢について

鳥は気嚢(きのう)と呼ばれる空気の袋をいくつか持っており、呼吸に大きく影響する重要な器官です。
気嚢は保温にも役立っており、暖かい空気を吸い込めば内臓が温められ効率的に身体を温めることができ体温調節にも影響しています。

気嚢炎について


まるっほメモ:
今回のサクヤちゃんのように原因が特定できず、同じ環境に居た他の鳥さんは全く異変が起きない場合もあること
初期症状が分かりづらく、他の臓器への圧迫・他の臓器の炎症から発覚する場合もあること
食欲不振などから呼吸困難になり「命に関わる病気」であること
長期療養が必要になる場合があり、入院になると多くの費用がかかること
自宅看護が可能な場合もよく言われる温度だけではなく酸素を一定に保つ必要があり
濃度計や酸素濃縮器(あるいは酸素缶)を利用していわゆる酸素室を用意しなければならないため
どちらにせよ多くの出費が必要になること
湿度過多になると菌が繁殖するためそちらにも気を配らなくてはならない

【原因】
病原はそのほかのLRTDとほぼ同様ですが、クラミジアやアスペルギルスの比率が高まります。特にアスペルギルス症は腹部気嚢群に好発します。病原物質は気管・肺をいったん素通りして後部気群に落ち、繁殖します。また、体腔への犬猫の爪や歯による創傷も感染性気嚢炎を招きます。誤嚥した物質も肺を通過して気嚢に溜まり炎症を起こすとともに、細菌や真菌の培地となって感染性気嚢炎を招きます。卵材性腹膜炎を起こした場合、通常、腹膜に接触する気嚢にも炎症が生じます。また、気嚢は骨(含気骨)につながっているので、骨折や関節炎などの骨病変から気嚢へ、病原体が移行することもあり得ます。
【症状】
気嚢炎が単独で発生した場合、初期症状は非常にわかりにくいです。何も症状を示さないか、元気や食欲がやや衰える程度のことが多いです。呼吸器症状は、気養の伸展が妨げられるほど気嚢壁が肥厚した段階ではじめて呼吸困難が見られます。気嚢炎による呼吸困難は特に運動後見られ、呼吸数の増加や、ボビング、肩呼吸など、気嚢の拡張不全による症状が中心です。前部気の一部に閉塞が生じた場合には、呼気とともにほかの前部気囊が拡張する「エアトラップ」が見られることもあります。炎症を起こした気養に接触する臓器症状(胃腸炎や肝炎、腎炎など)で、はじめて病状に気づかれることも少なくありません。
【診断】
正常な気はX線検査では観察できませんが、気養炎によって気養壁が肥厚すると、明瞭に映ります。また、気嚢の不透過亢進によって、ほかの臓器が見えづらくなることもあります。気嚢炎の確定診断は、硬性内視鏡による気嚢内の観察です。気嚢炎の病原の特定も、内視鏡下での気嚢拭い液の直接観察あるいは培養検査、PCR検査により行います。

【治療】
気嚢は血管がほとんど分布しないため、血行性(内服、注射)の抗生剤や抗真菌剤が効きづらく、膿瘍や真菌球に対してはさらに効果が落ちます。このため、気囊炎ではネブライザーによる治療が重要となります。肺を通過して気嚢へ充分到達させるため、かなり細かく粒子化できるネブライザーが必要です。限局する膿瘍や真菌球は外科的に摘出が必要となるかもしれません。

小嶋 篤史「コンパニオンバードの病気百科」誠文堂新光社
2010年3月 212ページより引用

参考写真

酸素室や周辺環境などの参考資料として小福屋さんからお借りした写真です。
※放送後に追加編集や補足などあるかもしれません※